混合ワクチン
混合ワクチン接種について
ワクチン接種は、伝染病の予防や、万が一感染した場合でも重症化を防ぐために欠かせません。最大限の効果を得るためには、適切な接種タイミングが重要です。
また、ワクチン接種前には、ペットの健康状態をチェックすることが重要です。体質や現在の健康状態を確認し、副作用のリスクがないかどうかもしっかりと見極めた上で、適切な予防接種を行います。
犬が予防できる病気
6種混合ワクチン
- 犬ジステンパー
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬アデノウイルス2型感染症
- 犬パラインフルエンザウイルス感染症
- 犬コロナウイルス感染症
10種混合ワクチン
- 犬ジステンパー
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬アデノウイルス2型感染症
- 犬パラインフルエンザウイルス感染症
- 犬コロナウイルス感染症
- 犬レプトスピラ感染症(4型)
犬レプトスピラ感染症について
レプトスピラ症は、レプトスピラ菌によって引き起こされる感染症です。
この細菌は、感染したネズミなどの野生動物の尿や、その尿で汚染された水や土を通じて、皮膚や口から体内に侵入し感染します。犬をはじめ、ほとんどの哺乳類に感染し、発熱、嘔吐、脱水、出血などの症状を引き起こすことがあります。重症化すると、命に関わることもあります。
室外飼育の犬や、ご家族とキャンプなどアウトドアに出かける犬におすすめです。
子犬の場合
生後42〜60日からスタートします。原則として、約1ヶ月ごとに合計3回のワクチン接種をし、それ以降は年に1回のペースでの追加接種が推奨されます。
成犬の場合
成犬がはじめてワクチン接種をする場合には、最初のワクチン接種から4週間後に2回目の接種をします。それ以降は年に1回のペースでの追加接種が推奨されます。
猫が予防できる病気
3種混合ワクチン
- 猫汎白血球減少症ウイルス(FPV)
- 猫カリシウイルス(FCV)
- 猫ヘルペスウイルス1型(FHV-1)
5種混合ワクチン
- 猫汎白血球減少症ウイルス(FPV)
- 猫カリシウイルス(FCV)
- 猫ヘルペスウイルス1型(FHV-1)
- 猫白血病ウイルス(FeLV)
- 猫クラミジア感染症
子猫の場合
生後8週間で1回目の接種をします。その4週間後に2回目の接種をし、それ以降は年に1回のペースで追加接種が推奨されます。
成猫の場合
初めてのワクチン接種の3〜4週間後に2回目の接種をします。それ以降は年に1回のペースでの追加接種が推奨されます。
ワクチン接種後の注意点について
ワクチン接種後、まれにアレルギー反応が起こることがあります。特に、アナフィラキシーショックと呼ばれる重篤な反応が接種後30分以内に現れることがあり、これは迅速な治療が必要です。そのため、接種後はしばらく病院で様子を見ていただくことをお勧めします。
また、注射部位の痛みや腫れ、発熱、元気消失などの軽い反応が半日から1日以内に起こることがあります。こうした反応を早めに確認するため、午前中のワクチン接種をおすすめしております。
フィラリア検査・フィラリア予防
フィラリア症とは、蚊によって媒介・侵入したフィラリア(犬糸状虫)によって生ずる寄生虫病です。犬の体内に侵入したフィラリア幼虫は移動しながら成長し、やがて成虫になった時にフィラリア症を発症します。フィラリア成虫は主に心臓や心臓近くの主要な血管に寄生するため、症状は心臓や肺などの呼吸器に関係するものが主ですが、それだけでなく肝臓や腎臓に病害を生ずる場合もあります。症状は一般に重篤で、致死的なケースも少なくありません。治療の第一選択は手術による虫体摘出です。ただし手術には特殊な設備と専用の器械が必要となるため容易ではないうえ、手術費用も非常に高額となります。また内科的治療(薬物療法)もありますが、副作用リスクが高く、治療期間も長期に及びます。
このようにフィラリア症はなってしまうと大変困難な病気ですが、適切な予防を行えば100%予防できる病気です。このため、予防が何より大切といえるでしょう。
また、フィラリア症は犬にだけおこる病気と思われがちですが、猫にも発症します。猫でのフィラリア症発症率は犬に比べ低いのですが、ひとたび発症した場合の重症度は犬の場合を上回り、多くは致死的です。発症時の治療も犬に比べ圧倒的に困難であるため、猫でもフィラリア予防は重要といえます。
当院で取り扱いのあるお薬のタイプ
チュアブルタイプ
錠剤タイプ
スポットオンタイプ
詳しくは病院へお問い合わせください。
ノミ・マダニ予防
ノミやマダニに寄生されると、刺された部位に皮膚炎が起こり、動物たちはかゆがります。多くの感染症を媒介するのもノミ・マダニの厄介な特徴です。ノミ・マダニ予防は、かゆみの予防でもありますが、人間に感染する病気を運んでくるという点にも注意しなければなりません。予防対策としては、スポットタイプの薬を使って皮膚に塗布していきます。
狂犬病予防注射について
狂犬病とは
狂犬病は、犬だけでなくすべての哺乳類(人間を含む)に感染する危険な病気です。
感染した動物に噛まれることでウイルスが体内に侵入し、一度発症すると致死率が100%に達する非常に恐ろしい病気です。
日本では「狂犬病」という名称から、犬の病気と思われがちですが、ヒトを含むすべての哺乳類に感染します。国内での発生はこの60年以上確認されていませんが、海外からの人や動物の移動によってウイルスが侵入するリスクは常に存在しています。実際に、外国で犬に咬まれた方が帰国後に狂犬病を発症した例もあります。
日本では、生後90日以上の犬には狂犬病ワクチンの接種が義務付けられており、その後も年1回、春に予防接種を受けることが法律で定められています。狂犬病予防を徹底し、大切な命を守りましょう。
当院でも実施可能です
毎年4月・5月に各自治体での集合注射を実施しておりますが、動物病院では年中実施可能です。
行政から届くハガキをお持ちいただいたうえで当院でお越しください。
ワンニャンドッグ(健康診断)
青葉どうぶつクリニック 健康診断のご案内
犬や猫は1年に3〜4歳ずつ歳をとるとも言われ、いつまでも仔犬や仔猫のように振る舞っているように見えても確実に年齢を重ねていきます。そしてやがては病気と遭遇してしまう可能性は否めません。
しかし、ガンや心不全などのおそろしい病気であっても、早期に発見されれば治療成功へと結びつく可能性はそれだけ高くなります。
つまり早期発見は何よりのお薬なのです。だから、始めてみませんか?
健康診断をすると、どんなメリットがあるの?
病気の早期発見・早期治療につながります
言葉を話せない動物では、病気の発見がどうしても遅れがちになります。また、犬や猫は1年で人間の34年分の歳をとると言われており、無邪気に振る舞っているようでも、廊下を確実に進んでいます。
近年、獣医療水準の目覚ましい進歩と予防医療の普及により、動物も長生きになってきましたが、同時に「ガン」「心不全」などの慢性疾患を患う動物も多くなってきました。
それらの病気はかなり進行しないと明確な症状を示しにくいため、手遅れとなることも少なくありません。しかし早期に見つけることができれば、治療により病気の進行食い止めることや、病気・病状によっては完治できるケースもあります。
健康なときの検査データを残せます
健康なときの検査データはとても大切な情報です。人間同様、動物にも個体差はあります。健康の時に検査をして出た傾向をつかんでおけば、その後病気になって検査したときに、それまでの記録と比較することで、より有意義な情報を得ることができるのです。
健康診断をしたらどんな病気も発見できるの?
健康診断ではなるべく負担をかけずにできる検査が選ばれています。しかし残念ながら全ての病気を発見できるわけではありません。
健康診断では、いろいろな病気に関する手がかりを見つけ出すための検査項目が選ばれています。また麻酔をかけたり臓器や組織を切り取ったりといった、身体への負担を強いる検査(CT検査、MRI検査、内視鏡検査、臓器・組織生検など)は原則として行いません。
健康診断は、病気の予兆や早期の病気を見つけ出すため「健康そうに見える時」に行うべき検査なのです。すでに気になる症状や疑わしい病気があるならば、むしろそれらに特化した精密検査を行うべきでしょう。
大切なのは健康診断を上手に利用して、病気の予防や早期発見・早期治療につなげることです。
- 健康診断は予約制となります。当院受付またはお電話にてご予約をお受けいたしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
- 検査当日は、なるべく朝ご飯を食べさせずにご来院ください。
- その他、ご不明な点がございましたらお気軽にスタッフまでお尋ねください。